システム建築とは、鉄骨・外壁などの部材をはじめ、設計・施工・メンテナンスまでをシステム化した工法のこと。ここでは、この工法のメリット・デメリットについて解説していきます。
使用する部材が標準化されているシステム建築は、安定した品質を確保しやすいのが特徴です。耐久性・耐震性にも優れています。また、倉庫を建築する環境に合わせて設計できるため、地震・台風・積雪といった自然災害に備えることも可能です。
システム建築による倉庫設計は、CADシステムなどのコンピューターを使用して行われます。部材の寸法や配置などはシステム化されているため、要望に合わせてスピーディーに設計できるのが特徴。工期も約2ヶ月半~と短くなっています。※編集チーム調べ、2024年3月29日調査時点
システム建築の場合、必要な部材はもちろん、施工から完了までのプロセスがシステム化されています。そのため、大規模な倉庫建築であっても早々に見積もりを算出でき、トータルコストを把握しやすくなっています。
使用する部材があらかじめ決められているため、システム建築によるデザインの自由度は低め。基本的にシンプルな外観となるため、デザインにこだわりたいというユーザーには不向きかもしれません。
システム建築では設計についてもシステム化されているため、「複雑な形状の土地に建設する」「倉庫自体を複雑な構造にしたい」といったカスタマイズは困難です。変更できる範囲には制限があるため、事前の確認が重要となります。
システム建築倉庫に太陽光パネルを設置したい…といった場合、太陽光パネルには一定の重量があるため、設計段階で重量を見込んだ計算を行う必要があります。倉庫の完成後だと設置できない可能性もあるため注意が必要です。
また、システム建築は鉄骨を用いた構造となるため、しっかりとした地盤の確保が必要。地盤が弱い場合は改良工事が必要となるので、事前の調査を欠かさないようにしましょう。
システム建築のメリット・デメリットを見てきましたが、シンプルな構造・デザインでも問題がないという場合は、デメリットよりもメリットのほうが上回ると考えて良いでしょう。まずは倉庫建築に求めるニーズを明確にし、自社に適した工法を選ぶようにしてください。
千葉のシステム建築業者3選
危険物倉庫向け
EEE倉庫(万葉建設)
ごみ・廃棄物処理場向け
鵜沢建設
加工所、作業所兼倉庫向け
O企画
※Googleで「千葉 システム建築」と検索した結果から、システム建築を提供しており施工事例を掲載している、千葉県にある建築会社を14社をピックアップ。その中から下記の条件で3社を選出。(調査日:2024年3月29日)
万葉建設:自由設計で危険物倉庫の建築に必要な、設備も搭載可能なEEEシステム建築を提案することをHPに明記
鵜沢建設:国際標準規格ISO9001、環境ISO14001を取得しリサイクルセンターの実績が最も多い
O企画:公式HPで加工所、作業所兼倉庫の実績が最も多い