工期とコストを抑えたいと考えたとき、候補にあがりやすいのがシステム建築倉庫とプレハブ倉庫です。ここでは、それぞれの工法の特徴と違い、メリット・デメリットについてまとめています。
プレハブ倉庫は工場である程度の組み立てを行い、そのパーツを現場に運んで組み立てていきます。決まった順序で組み立てられることを前提に作られており、サイズやデザインなども製品ごとにあらかじめ決められています。
倉庫はもちろん、店舗・事務所・商業施設などさまざまな用途で使用しやすいのもプレハブ倉庫の特徴です。工期も1~3ヶ月ほどと短く、小規模な設備であればコストを抑えることも可能です。ただし、規格パーツを使用するためデザインの自由度が低く、6mごとに柱を設置しなければならないという決まりがあるため、空間利用に制限が生まれます。
軽量鉄骨を使用するプレハブ倉庫は、鋼材を使用するケースの多いシステム建築に比べると強度がやや低めです。耐久年数もシステム建築が約30年であることに対し、プレハブ倉庫は約20年となっています。コストについてはシステム建築よりも抑えやすいですが、規格パーツを使用するため、建物の規模が大きくなるほどコスト感は低くなりがちです。※編集チーム調べ、2024年3月29日調査時点
また、規格パーツを用いるプレハブ倉庫はデザインの自由度がほとんどありません。システム建築倉庫もそれほど自由度は高くありませんが、環境に合わせて設計できるため、プレハブ倉庫よりはフレキシブルに対応できると言えるでしょう。
倉庫の外観や内部デザインなどにカスタマイズが必要な場合はシステム建築のほうが向いています。プレハブ倉庫はパーツが完全に規格化されているため、カスタマイズはほぼ不可能だからです。
また、危険物倉庫や食品・医薬品の保管に特化した温度管理倉庫など、特定の業界や用途に特化した倉庫が必要なケースも、システム建築を選ぶべきでしょう。耐久性が高く、用途に合わせてカスタマイズもできるため、必要な条件を満たしやすくなっています。
プレハブ倉庫は短期間で施工できるというメリットがありますが、製品が規格化されているため、デザインの柔軟性が低くなっています。そのため、特定の機能やデザインを必要とする場合や、ニーズや要件が途中で変更になる可能性がある場合は、システム建築を選んだほうが良いでしょう。
千葉のシステム建築業者3選
危険物倉庫向け
EEE倉庫(万葉建設)
ごみ・廃棄物処理場向け
鵜沢建設
加工所、作業所兼倉庫向け
O企画
※Googleで「千葉 システム建築」と検索した結果から、システム建築を提供しており施工事例を掲載している、千葉県にある建築会社を14社をピックアップ。その中から下記の条件で3社を選出。(調査日:2024年3月29日)
万葉建設:自由設計で危険物倉庫の建築に必要な、設備も搭載可能なEEEシステム建築を提案することをHPに明記
鵜沢建設:国際標準規格ISO9001、環境ISO14001を取得しリサイクルセンターの実績が最も多い
O企画:公式HPで加工所、作業所兼倉庫の実績が最も多い